2016年2月4日木曜日

Caught red-handed


今通っている大学は、ありがたいことに留学生向けに英語の授業を提供している。中でも、スピーキングのクラスでは、日常会話に役立つ表現を教えてくれるので、なかなか役に立っている。前学期のクラスでは「パブでの会話」と称して、会話表現はもちろん、様々なパブでのマナーを教えてくれたのだが、これは本当に即効性があった。そのうち紹介したいと思う。

今週のクラスは、日常会話表現のうち色を使った表現を紹介する、という趣向だった。"Out of the blue" が、「突然」という意味になるとか、その手の表現である。ちなみに、この "the blue" は青空のことを意味しているとのことで、日本語の「青天の霹靂」と、言葉の成り立ちが全く同じだというのが、何とも面白いところである。青空から突然、雷が鳴ったり、雹か何かが飛んで来たりしたら、みんなびっくりするというのは、洋の東西を問わないということなのだろう。

色々、取り上げられていた熟語の中で、初めて知ったのは、"catch someone red-handed" という表現だった。これで、「(誰かを)現行犯で取り押さえる」という意味になるらしい。何とも不思議な表現なので、調べてみたところ語源には諸説あるようである。
(参考:http://www.phrases.org.uk/meanings/caught-red-handed.html

***
1.北アイルランドの神話まで起源がさかのぼるという説。
昔々、北アイルランドのアルスター地方では、ボートで競争して、1着で岸についた者が支配者になる慣習があった。中には、1着になりたいがために、ゴール着岸直前に自分の手を切り落として岸に投げ入れ、勝利を主張することがあった。今でもアルスター地方の旗は、実際に赤い手をあしらっているらしく、なかなか恐ろしい話である。

2.単純に、殺人や密猟をした人の手は、血で汚れてしまっているため。
***

その他、授業で紹介されていた表現には "black market" もあった。意味は言うまでもないだろう。ちょうど、この授業が始まる数時間前に、日本では、超有名な元プロ野球選手が、覚せい剤所持の廉で現行犯逮捕されていたため、「これは、熟語をいくつか組み合わせたいい例文が作れるな」と思いながら授業を受けていた(さすがに内輪ネタなのでおとなしくしていたが)。ニュースの続報を見たところ、この元プロ野球選手は、警察の手入れがあったとき、まさに注射器を片手に持っていたそうである。Red-handed ならぬ dirty-handed といったところだろうか。


0 件のコメント:

コメントを投稿